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2008年3月26日 (水)

「看護の宅配」も設立して10年

 開業ナースを読み、「私も自分の納得できる看護を提供したい」と希望に燃え、「いつでもどこでも、必要な時に必要な看護を」の理念に賛同し「看護の宅配」という社名で開業したのが、1998年です…。今年で十年経ちました。この十年、様々な事があり辛い事のほうが多かったのに、それでも止められずにやってこられたのは、時々味わう大きな感動があるからです。まだまだ頑張りますよ〜。十年一区切り。これからまた次の十年を目指します。coldsweats02

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コメント

「咲け、ギンギム」その3……… 何回が訪問し、足浴・リンパマッサージを続けているうち「おや?」と思えるほど足の浮腫が取れてきました。「食べたくない」とおっしゃって食事もほぼ手付かずで下膳することが多かったので、食いしん坊の私は「何処何処の何々はおいしいですよね?」などと言って、奥様が何かちょっとでも「食べてみたい」と思っていただけたら…と働き掛けてみました。「私はね、すごい甘党なの。とらやの羊羹なんて一日で食べちゃうのよ」なんて事をおっしゃられて、びっくりさせれられることも。それからは柏餅をよく召し上がられるようになられ、少しずつ食欲も出てきました。食欲が出て来たと同時期に、酸素が外れバルーンが外れ、そして点滴も外れました。ADLが向上し活気も出てきた頃、希望だったご自宅への外出の日を迎える事が出来ました。外出から戻られた奥様は、満面の笑みを浮かべ「よかった、うちの中をみて回れた」その後何度か外出を繰り返し、いつものように訪室すると「今日はね、いい報告があるのよ。なんだと思う?退院が決まったの」とおっしゃるではないですか。 5月のうららかな日に、お嫁さんがプレゼントして下ったという、クリーム色のスーツをお召しになり「どう?」と言いながらクルッと嬉しそうに回って下さったチャーミングな姿が、今でも目に浮かびます。退院の時にご主人から「妻がこんなに元気になるなんて思いもしなかった。3月のあの時点で、もう一月もたないと思っていた。それが、こんなに元気に…あなたのお陰だと感謝している。病気が病気だから、あまりながくはないだろうけど、これから妻と過ごせる時間は神様から頂いたプレゼントだと思うことにする。ありがとう」の言葉とともにギンギアムを下さったのです。 それから、三ヶ月後夏祭りの花火が上がる中、奥様も夜空へ静かに旅立たれました。 奥様、「看護の宅配」は頑張っています。どうぞ、ギンギアムの花とともにこれからもお見守りください。

投稿: 根本美貴 | 2008年4月 1日 (火) 14時43分

「咲け!ギンギアム」その2 病棟へ向かうと、まずナースセンターで師長やナースから簡単な申し送りを受け、病室へ伺います。その時のお体の状態にもよりますが、明るく気持ちを引き立たせていただけるよう、来る道すがら見かけた花や空の様子をお話します。「ここ(病院)はね、蒸しタオルをひとつもってきて、体を拭くんだけどさっぱりしないの」とおっしゃる為、スキナムースと手が漸く入る位の熱いお湯を使い清拭。「ああ、気持ちいい!」目をうっとりと閉じられながら呟かれてます。足浴の後、浮腫んでいる足を末梢から中枢へ、ゆっくりと弱い力で指圧をかけながらリンバマッサージを行います。マッサージの間、最初は息苦しさもあったためあまりお話はされませんでしたが、回数を重ねる毎にお話をされるようになりました。「残念なのはね、新しくした家に自分で考えたお茶室にお友達を呼んでお茶会をしたかったのに、出来なくなっちゃった」「私は覚悟出来てるの。でもね、お父さんがね…。家のこと何にもわからない人だから」ケアの間に話されるこのような言葉に胸が詰まります。しかし、この言葉の裏一つ一つに(この方は、死を受容しているように言っているが、実は違うのではないか?)と思い至りました。(何か一つでも希望が叶えられたら…)ある日、思い切って奥様に申し上げました。「短時間の外出をして、ご自宅へ行かれる事を目指してみませんか?それには、体力をもう少しつけなければいけません。如何でしょう?」奥様の顔がパッと輝きます。「ええ、本当?そうね、そうね。そうなるといいわね」それからの奥様は…。 続きはまた!

投稿: 根本美貴 | 2008年3月29日 (土) 10時16分

ギンギアムというランをご存知でしょうか?うちには一鉢だけあります。これは、今から数年前にとある患者さんの御主人が下さったものです。頂いてから初めて、今年は花芽をみることができました。このギンギアムをくださったご夫婦のことが、花の香りを嗅ぐと切なく思い出されます。その患者さんの御主人はドクターで、会社を設立した折挨拶に伺った際「僕はね、医師会の訪問看護ステーションを立ち上げた人間だから、君の所は応援できないんだ」と仰言られたのです。数年後、知人を介し電話を頂きました。「妻が子宮癌の末期で入院している。もう一月ともたないと思う。淋しい思いをさせながら逝かせるのは不憫だ。そちらで有料の訪問看護をしてもらえないだろうか?」との相談でした。病院の中へ訪問看護?いや、ありえない。この話はお断りしなくては…と、病室へ出向きました。 奥様は酸素マスクをつけ、バルーンカテーテルを挿入、点滴を下げた状態で両下肢は浮腫が強くみられてました。「御依頼の件なのですが…」と話し出すと「どうか、断らないでください。」とご夫婦で嘆願され「病院の看護師にも医師にも話は通してます。ここをホスピスの病室にしていいと言ってくれてます」と必死におっしゃってます。私の中では、もう断る気持ちは失くなっていきました。(私の看護を受けたいと、言ってくれている。ならば、場所がどこであろうとも、断ってはいけない)と…。 こうして、病院の中への訪問看護?が開始されました。 続きはまた後で!

投稿: 根本美貴 | 2008年3月28日 (金) 18時21分

ありがとうございます。また十年後を目指し頑張ります。 先日、ある医療法人で褥創のラッブ療法の勉強会がありました。私の頭がかたいのか(いや、悪いんですね)エビデンスがなんとしても理解出来ない…cryingそのあと、その法人の「在宅医療の現状と訪問看護ステーションの役割」という題でお話があったのですが…。今の在宅医療は、病院と同じとはいいませんが、かなりの事が出来るようになりましたね。でも…と思うのです。在宅であちこち管だらけになり、なるほど看護師やドクターも来てくれる。でも訪問内容は?病室が自宅になっただけのように見えてしまいます。在宅看護ならではの、もっと手の温もりを伝えられるケアをできるようになりたい、と思いました。

投稿: レッドの黒豹 | 2008年3月27日 (木) 13時47分

「看護の宅配」なんて名称の会社ができたなんて驚いたのを覚えています。あれから10年、一昔経ったということですね。
“本当におめでとうございます。”
とはいえ、これからですよね。10年一区切りなんていうセリフもまた気に入りました。大いに期待しています。

投稿: ゴールデンチーター | 2008年3月26日 (水) 23時22分

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