「心と絆といのち 私の看護実践論」、大変に興味深く読ませていただきました。
ニワトリ、10年早い、追いついた時代、そしてお父さんの写真などなど、大変に興味深く読ませていただきました。
特に、7章のSさんへの看護実践は、感動的でした。暗闇で動けずにいるSさんの気持ちを、その眼差しから読みきる確かな技術には、驚くばかりです。挿入されている写真はフキノトウ。しっかりと大地に根ざし、光を目指して重たい雪を押し上げ、花を咲かす力強さ。著者の土台が語られた章だったと思いました。
あと、最終章の1人開業。いま、特定看護師の制度化が話題になっています。これも、この本の著者からすれば何十年もの遅れです。ようやく時代が追いついてきた、との思いは強いことと思います。なぜ1人開業なのか。その根幹は、看護の自立だった。ミスの経験を告白しつつ、これではだめだとあがく著者の姿が印象的でした。
あとがきにようやく挿絵の説明が出てきます。読者は合点するはずです。いのちはつながっていくものである、と。過去の自分を主人公に語られた看護実践論は、著者の狙い通り、今を生きる人々の道しるべとなると確信しました。
看護の自立を実践できる開業ナース。著者に続く新たな実践者がどんどんと出てくること願っています。
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