~「青春」の詩~ 最近自分史を出版された“青春”真っ只中の84歳の女性 車の免許も返上し日々足が衰えないようにと杖をお供にせっせと歩く。
青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、
こういう様相を青春というのだ。
年を重ねただけでは人は老いない。理想を失う時に初めて老いが来る。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
~~~~~~~~~~~~~~(中略)
年は七十であろうと、十六であろうと、胸中に抱き得るものは何か。
~~~~~~~~~~~~~~(中略)
人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる
~~~~~~~~~~~~~~(後略)と、終わりに“若さを失われない”と“老いて憐れみを乞うる”人の違いを謳う。
最近自分史を出版された“青春”真っ只中の84歳の女性と話す機会があった。
東京・赤坂生まれで間近で起こった2・26事件から疎開体験そして長い年月を経ての今、等々生々しく描かれ、どんな時代でも”青春“していると興味深く読ませていただいた。
着物リメイク工房を立ち上げ、ファッションショーモデルの会や高齢者集いの茶話会、さらにはNPO法人・介護事業所の理事長を引き受け…。車の免許も返上し日々足が衰えないようにと杖をお供にせっせと歩く。古希には親族・親しい友人たちに囲まれ生前葬を行っている。「自分を変えて(自分を知り)相手を思いやり情をかけることで自然に物事がうまくまとまる」が信条とか。
そんな彼女のアルバムの中にこの詩を見つけたのだ。
サミエル・ウルマンのこの詩は、マッカーサー元帥の座右の銘として知られ、政財界では戦後荒廃した日本経済を救った詩とも呼ばれる。松下幸之助氏やソニーの盛田昭夫氏はじめ、日本の企業経営者も自分のモットーとして愛好する方が多いとのこと(ご存知の方も多いと思うが)。
周りの輝く方たちも心の様相はこの詩の通りで常に情熱に燃え青春そのもの、若々しい。
このところ、わが様相はどうしても負へ向かう。一番は人生への歓喜と興味の欠如。
この詩に出会い、青春謳歌のオールドグランマ(ご自身の表現です)に刺激され、「老い朽ちる」恐怖を却けるような心を持ち胸中に抱き得ることを見つめ直そうと思っている。憐れみを乞う日の訪れを一日でも先延ばししたいから。
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