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2015年5月16日 (土)

百日 千日 十日 その後に続く“クレナイ”

閉鎖病棟、臓器農場、安楽病棟…、小説とはいえ現役の精神科医であり医療現場を熟知しているからこそと思う文面に大きなショックを受けた。またヒトラーの防具、白い夏の墓標、逃亡など、海外や戦争等を題材にした多くの作品なども引き込まれるものだった。

著者は帚木蓬生、ジャンルは医療サスペンス。サスペンス大好き人間だが単なるサスペンスではなく作者の底に流れる温かい眼差し・人間味そして中に問題提起を感じ惹かれるのである。

 以前、著者名につられて買い求めたのが「千日紅の恋人」。題名からしてラヴ・ストーリーと思われそのまま長いこと山積みの中へ。最近、山の整理で目にとまり読むことに。

 

 主人公は38歳の女性。特養の介護ヘルパー(パート勤務)をしながら、父親の残した、家賃2万8千円、2棟全14戸の古アパートの管理を母親に代わってしている。和室2間の今でいう2K。下水道も整備されておらずバキュームカーのお世話になっている。

今では学生でも入居はしないだろう古さ、しかも住人は何かと問題があり、で、そこで起こるトラブルや一人暮らしの母親と周囲の人との交流などの日常が描かれている。

 そこに新たに入居する20代後半の男性。今時こんな人いる?と言いたくなるような好青年。これが千年紅の恋人。この人物の登場によってラヴ・ストーリーとなるのだが、ラヴは添え物で、様々な事情を抱える入居者、地域の人たちの交わりを通して多様な生き様から、己の失った大切なものを顧みることがメインではないかと勝手に読みとっている。

 

「寝ているだけと思っとった」と傍でつぶやく妻、その夫の通夜・葬儀を住み慣れたアパートで、バラバラだった住人が一体となり執り行う。死ぬとは?幸せな最期の在り方は?

死体検案書、死亡診断書、湯灌、特養、デイサービス、介護認定等々、身につまされる場面が多く考えさせられる。

 若者より高齢者向き小説か。田舎の風景、棚田、老人施設、カラオケ教室…情景が目に浮かび、この歳になって読むからこそ、共感し懐かしくもありなぜかホッとするのだろう。101005_082707_m_3


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百日紅はサルスベリで落葉中高木、千日紅はセンニチコウで一年草、紅ではなく草のつく百日草もあり一年草。どれも100日位紅い花が楽しめる。千日紅はドライフラワーで3年、すなわち千日楽しめる花ということ。

十日紅は?草花にはないが「花無十日紅」という言葉がある。“花に十日の盛りなく”花が紅いのはせいぜい10日、はかないものという意味。その後に「権不十年久」と続く。中国の言葉だが日本の「驕る平家久しからず」と同義に使われる。

 我が家の百日紅、まだ蕾は付いていない。が、今年も8月末から100日間、薄紅色の花が誇らしく咲いてくれるだろう。

 

余談だが、タイトルで読む気が起らなかった本に遠藤周作著「わたしが・棄てた・女」がある。最近薦められ探したが今は大型書店にも無くネットで注文。悲しく辛い結末だが著者の基にある“愛”を感じる、お勧め通り「良かった!」でした。 

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