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2015年6月26日 (金)

【メッセンジャーナース認定協会】「本人の意志を尊重する姿勢」に心を開かれたよう【メッセンジャーナース通信 2015.6.26 No.100】を配信しました

626日、メールマガジン「メッセンジャーナース通信」の100号を発行しました。めでたく100号の発信となった今号は、メッセンジャーナースの動きが透けてみえる実践的な声が殆んどです。埼玉で、熊本で、長崎で、東京・神奈川同志で・・・と、そのやりとりや研鑽セミナーへのお誘いも含めて、盛りだくさんです。その動きはますます賑やかになってきました。

10月17日の栃木での総会準備は、県内の同志の輪を集会によって着実に拡げている栃木勢によって着々と進められています。

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2015年6月23日 (火)

コラム【「からだ」番記者レポート】 Vol.5 東大病院「入院案内」を変えた遠藤周作さんの思い 原山建郎(Harayama Tatsuro) 

Vol.5  2015.6.23東大病院「入院案内」を変えた遠藤周作さんの思い:その2

早速、遠藤さんに取り次ぐと、もちろん快諾が得られ、何回か小島さんたちの入院案内の改定作業に関わることになりました。

遠藤さんによる患者目線のアドバイスは、次のようなものでした。

上意下達の命令口調を避けて、語りかけ口調にする

「面会は、必ず看護婦の許可を得てからにしてください」などの命令口調では、患者を囚人と同じような心境に追い込む。「許可を得てから」の命令口調よりは、たとえば「ご相談ください」「お申し出ください」のような語りかけ口調のほうがよい

むずかしい漢字を減らし、やさしいひらがなを多く用いる 「入院時は、きまり次第電話等にてご連絡します」など、漢字が多いと患者に威圧感を与える。文語調よりは、ひらがなの多い口語調がよい。

禁止口調をできるだけ避けて、やわらかい表現を心がける

「患者の寝具は病院のものを使用することになっておりますので、個人のものは持ち込まないでください」などの禁止表現は、ただでさえ緊張している患者の不安を増幅する。「寝具は病院で用意いたします」でよい。

冷たい感じの官庁用語を避けて、積極的に日常語を用いる

「食事は、普通食、軟食、流動食、特別食に分かれており、医師の指示によって給食されます。自炊はできません」では、いかにも官僚的である。給食は「食事が用意されます」でよい。「特別食」はわかりにくいので、もっと具体的な説明があったほうがよい。

実際にはどうなったか、パンフレット(入院案内)の改訂前  改訂後を比較してみましょう。 まず、パンフレットの目次が、次のように変わりました。

入院手続きについて  入院のために行うことは 

入院時の携行品について  入院されるときの持ちものは 

給食について  お食事は

面会について  ご面会は

入院中の心得  入院中のすごしかたは

入院料金の支払いについて  会計は

アドバイスで指摘された「特別食」は、次のような説明になりました。

食事は、普通食、軟食、流動食、特別食に分かれており、医師の指示によって給食されます。自炊はできません。
            
お食事はすべて病院で用意します。病状によって特別なお食事(流動食、糖尿病食、肝臓病食、腎臓病食、乳児食)も用意いたしますので、食べものや飲みものはお持ちにならないでください。

また、遠藤さんは自らの入院体験から、「入院患者は消灯後から明け方まで、くらやみの時間が孤独である。そして、その孤独を救ってくれるのは、夜勤の看護婦さんだ」と強調しました。そして、消灯時間の項目も変わりました。

病室の消灯は午後九時です。 
            
どなたも睡眠を充分おとりになれるよう、消灯時間を二一時に定めております。消灯の後ご用のときはナースコールをお使いください。看護婦はお返事しませんが、静かにベッドサイドに伺います。 さらに、これまでにはなかった項目も新設されました。

あなたの看護婦は

看護婦は一日三交代で勤務しています。病棟に婦長、副婦長がおり、監督の任にあたっています。

あなたを診察する医師は 

受持医は通常複数(1~3名)で、上下の関係を持ち、協力してあなたの診療にあたります。ただし、勤務の都合で交代することがありますので、あらかじめご了承ください。 

ご自分の病気のことについて、よく説明を受けましょう

医師や看護婦は診察についてのあなたのご要望をすすんでお聞きします。また、ご自分の病気のことについ充分な説明を受けてください。受持医や看護婦の説明でも納得のいかないときは、病棟医長、さらに婦長、科長などにご相談ください。

もうひとつ、大学(医学部)附属病院の目的は、患者の治療機関であることに加えて、医学部の学生や看護婦、の教育機関でもあるという説明も加わりました。

大学附属病院では、医学および看護の学生・生徒の教育実習がおこなわれておりますので、御協力いただくことがございます。実習は必ず指導医師・指導看護婦の監督下におこなわれます。よろしくお願いいたします。

 

天下の東大病院、その「入院案内」のことばの殻をかみ砕いて、やさしいぬくもりに変えたのは、「言葉は薬だ」が口癖の遠藤流「言葉の魔術」、心あたたかな遠藤マジックだったのです。

現在の入院案内パンフレットでは、「看護婦看護師」、「三交代二交代」など、一部変更があります 】 

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2015年6月17日 (水)

コラム【「からだ」番記者レポート】 Vol.4 東大病院「入院案内」を変えた遠藤周作さんの思い 原山建郎(Harayama Tatsuro) 

Vol.2 2015.6.17 東大病院「入院案内」を変えた遠藤周作さんの思い:その1

「心あたたかな病院」キャンペーンの原点は、若いころ、長く苦しい入院生活を過ごした遠藤周作さん自身の闘病体験にあります。

あるとき、病状も徐々に回復してきた遠藤さんは、週に一度の入浴を許可されました。そのとき、担当医師は、「遠藤さん、もうあなたは週に一度、お風呂に入れるようになりましたよ」と告げたのだそうです。遠藤さんは言外にこれまでは病状が重くて、お風呂にも入れなかったのが、きょうからは週に一度入れるまでに病気がよくなった!という明るさを感じて、心が明るくなりました。

これが反対に、「遠藤さん、まだあなたは週に一度しか、お風呂に入ってはいけません」と言われたら、一応は週に一度だけ入浴を許可するが、今後の病状しだいでは許可を取り消すこともあり得る…”というニュアンスが伝わって、ただでさえ不安な心は凍りついたにちがいありません。

遠藤さんはそれを「言葉の魔術」と呼んでいます。「言葉も薬だ」とも言っています。

同じことを相手に伝えるにも、明るい積極的な面でとらえるのか、暗い否定的な面をとらえるのか、それを伝える言葉の選び方、伝える人の思いのぬくもりにかかっています。だからこそ、「病院の医師も看護婦も、言葉の魔術師であってほしい」と、遠藤さんは強く願っていたのです。

いまから28年前、昭和611986)年の秋、それまで官僚的な語句ばかりで冷たい印象を与えていた東京大学附属病院の入院案内が大きく変わりました。この年の春、院長に就任した森岡恭彦さんは、歴代初めて昭和天皇の手術を担当した外科医でもありますが、院長就任後、院内に「患者サービス改善推進委員会」を発足させました。

ちょうどそのころ、VLT(極超低温)美容で有名な美容家・加嶋幸成さんに紹介された神山五郎さん(1)、小島通代さん(2)が文中の言葉遣いに頭を痛めていた、そのタイミングでの出会いでした。

1:元大阪教育大学言語障害児教育教員養成課程教授、当時は烏山診療所所長
 
2:東大病院看護部長、のちに東京大学医学部教授、九州国際看護大学学長などを歴任。
     「患者サービス改善推進委員会」  入院案内の改定メンバーでもある。

「心あたたかな医療」の熱心な共鳴者である小島さんが「遠藤先生の入院体験をうかがって、それを入院案内に生かしたい!」 これこそ、「心あたたかな病院」キャンペーンです。<続く>

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2015年6月12日 (金)

コラム【「からだ」番記者レポート】 Vol.3 ピアニッシモな音色  原山建郎(Harayama Tatsuro)

Vol.3 2015.6.12ピアニッシモな音色

昨年(2013年)、遠藤ボランティアグループは、活動三十周年を記念して、民俗学研究者の六車由実さんを講師にお迎えして、「人生のターミナルケアとしての聞き書き――介護民俗学の実践から」と題する講演会とシンポジウムを開催した。

六車さんは介護施設で働きながら、高齢の利用者への「聞き書き」を実践している。介護現場での聞き書きには、重要な3つのポイント、事実を聞く、「教えを乞う」立場で聞く、記憶を継承する、がある。この「聞き書き」は究極の「傾聴」であり、とくに「教えを乞う(立場)」には、傾聴の対象者へのレスペクト(尊敬、敬意を表す)と、「事実を聞く(聞き手に徹する)」という気持ちが込められている。

32年前、讀賣新聞紙上で、「病人の愚痴や嘆きを、じっと『聞いてあげる』ボランティアになってくださる人はいませんか」と呼びかけた遠藤さんは、無類の「さびしがりや」であり、また「きずつきやすい」人でもある。
長い入院生活を経験した遠藤さんは、病室清掃の女性スタッフに愚痴をこぼすと、「あなたも大変ね、その気持ちよくわかるわ」のように言われた。すると、不安で孤独な「こわれやすい」心が少しだけ癒された気がしたという。

『フラジャイル 弱さからの出発』(松岡正剛著、ちくま学芸文庫、2005年)で、松岡は「フラジャイル」について【「もろさ」とか「こわれやすさ」とか、あるいは「きずつきやすさ」という意味をもつが、そこには、たんに脆いとか壊れやすいというだけではすまないただならぬ何者かがひそんでいる】として、また【「弱さ」は「強さ」の欠如ではない。「弱さ」それ自体の特徴をもった劇的でピアニッシモな現象なのである】と、書いている。

たしかに「心あたたかな医療」キャンペーンには、医療制度の改革を叫ぶ「強さ」はないかもしれない。しかし、遠藤さんの「庭の花を病床に飾りましょう」、「病院まで私の車にお送りします」という発想は、花粉症患者は? 車の事故が心配!など、さまざまなハードルを超越した、無類の「やさしさ」に満ち溢れている。

天国に旅立たれて17年、ピアニッシモな音色は今も衰えることがない。

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2015年6月 7日 (日)

「オハナの家」が「訪問看護ステーション オハナ」を設置【メッセンジャーナース通信 2015.6.7 No.99】を配信されました

67日、メールマガジン「メッセンジャーナース通信」の99号が発行されました。今号は、各地のメッセンジャーナースからの活動・繋がりに関する嬉しい報告や自主的に動き出した茶話会への呼びかけ、研鑽セミナーへのお誘いや情報提供など、盛りだくさんです。

その動きはますます賑やかに熱気をおびてきました。

 

10月17日の栃木での総会準備は、県内の同志の輪を集会によって着実に拡げている栃木勢によって着々と進められています。

購読登録が未だの方はこちらからできます。
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 メッセンジャーナース認定協会へのお問い合わせは、messenger.ns@e-nurse.ne.jp までお願いします。

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2015年6月 6日 (土)

我がロコモ度は? 3テストともロコモ度2。しかも出た点数は判定に示された値とはかけ離れた悪数値。ショック!

「ロコモ度2で痛みがあれば専門医の受診を」とあるが、すでに股関節、脊椎は要注意観察患者なのだから、と自らを慰めるしかない。

いつも診断テストやアンケートで思うことがある。

ロコモ度テスト③は25の質問に「ない:0点」から「ひどく:4点」の5段階にチェックを入れる。

テスト①は出来たか否か、②は計算した数値、と誰が計っても同じ結果が出るが、③のようなテストやアンケートの「質問に答える」形式はその人が質問をどうとらえるかによって大きく数値が違ってくるのではないか、と。同じ質問でも、とっちかな?と迷う場合、マイナス思考の人は「中程度困難」と答え、プラス思考の人は「少し困難」と答えるかもしれない。そこに点数の差が出る。

昔、一般の健康診断と共に心の定期健康診断を受ける機会があった。身体領域、環境領域(職場等)性格等に関する質問項目が相当数あり、大いに迷いながらチェックを入れたように記憶する。マイナス思考の私の結果は“あなたの健康のために是非一度医師、カウンセラー等専門家に相談するように”と。驚くと同時にそう読み取られるんだ、と笑ってしまった。もちろん今まで受診もせず特段波風も立てず普通に生活しこの歳まで生きている。と思うのは単に自己満で、他人さまからみたら「迷惑至極だったよ」かもしれないが…。

 

最近、活動力低下抑止のための対策を考えている矢先のロコモ度判定。「~の気になる人に」「~を取り入れよう」等々、解説書やコピー、メモがたまる一方。

“座ったまま目と頭を動かすだけではロコモ度を下げる役には立たないでしょ!”と、どこからか声が聞こえる毎日です。(完)

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2015年6月 5日 (金)

続けることが肝心です、と分かっているが…

フレイル(虚弱):高齢者の筋力・活力が著しく衰え、普段の生活に支障が出る状態で、介護状態になる一歩手前を言う。運動能力だけでなく精神・心理状態など心身の衰え、独居・経済的困窮等、社会的問題など広範な要素が含まれる。健康寿命の目安になる。

サルコぺニア(筋減弱症):加齢・疾病・運動不足・栄養不良などによる骨格・筋量の減少に伴う筋力低下または歩行機能の低下で進行すると転倒、活動度低下が生じやすくなり、要介護状態に繋がる可能性が高くなる。筋肉・骨・関節・軟骨・椎間板等運動器全般の症状を含む。

ロコモティブシンドローム(運動器症候群):加齢によって筋肉・骨・関節などの運動器の部分に支障をきたし日常生活が困難になったり要介護状態や要介護の危険性が増えたり寝たきりになったりする現象。

 

1年前、日本老年学会が老化現象を上記2つの段階に名称を統一。その判断テストで「可能性高」と出ていたのだが1年間の予防対策が落第点「不可」のためか、今、“状態”全てが我が身に当てはまる。3つとも高齢、加齢により、とあるのだがら仕方ない、と諦めるかそれとも対策に積極的に取り組むか。後者でしょ!は分かっているが、問題は継続する意志の弱さである。

515日の新聞に、“日本整形外科学会が「ロコモ度」の判定法を発表”と出ていたので早速試してみた。テストは3種類。

 立ち上がりテスト②2ステップテスト→大股で歩いた2歩分の幅を見る③ロコモ25→日常動作の困難度など25項目を点数化する

判定で、ロコモ度1は筋力が衰えた状態、ロコモ度2は歩行など基本的な動きの衰えが進んでおり自分で身の回りが出来なくなるリスクが高い状態、という。

さて、我がロコモ度は? 3テストともロコモ度2。しかも出た点数は判定に示された値とはかけ離れた悪数値にショックを受ける。(続く)

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2015年6月 3日 (水)

コラム「医師として、武士として」 安藤 武士 Andou takeshi 連載中 現在、 Vol.65 死を科学する人の「死生観」 

安藤武士のコラムを連載中、詳細は ⇒ こちら

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2015年6月 1日 (月)

コラム【「からだ」番記者レポート】 Vol.2 遠藤さんからの電話  原山建郎(Harayama Tatsuro)

Vol.2 2015.6.1 遠藤さんの電話

朝の10時、編集部の電話が鳴った。
「いま、山の上ホテルの食堂におるんだが、朝飯を食いにこないか」

主婦の友社は、山の上ホテルから数分の距離にあり、机上に「打合せ、帰社予定12時」とメモを残して、メインダイニングに急ぐ。「お早うございます」とご挨拶すると、読みかけの朝刊を閉じて「おう」と返事があり、朝食(私は早めの昼食)をご一緒する。
原稿締め切り「缶詰め」明けで、少々お疲れぎみだがご機嫌はまずまず。食後のコーヒーも含めて30分ほど雑談して、「それじゃあ、ご苦労さん」と遠藤さんは新聞を手に部屋に戻られた。
無類の寂しがりや、なのである。

仕事の合間に、M歯科医院で治療中、編集部から至急連絡をとの電話。すぐに治療を中断して、待合室の公衆電話から遠藤さんの事務所に連絡する。
「口の中に白いものがあり、白板症(はくばんしょう)の疑いと言われた。舌がんかもしれない。すぐ調べて連絡してくれないか」
電話口の声は、心なしか重く沈んでいる。むし歯の治療は中止して、編集部にとんぼ返り。何人かの専門医に電話で白板症と舌ガンについて尋ね、遠藤さんにその結果を電話で報告した。その後の検査で、舌ガンの疑いは杞憂に終わったが、かつての肺結核、糖尿病、高血圧、肝臓病……など、遠藤さんはいつも病気とともにあった。

「来月、新潟県の講演に行くのだが、円座クッション係になってくれんか」
南魚沼郡大和町立ゆきぐに大和総合病院での講演に向かう遠藤さんは、痔の手術を受けたばかりで、長距離移動には円座クッションが必須アイテム。かくて、からだ番記者の出番となる。
その前年(1982年)、讀賣新聞夕刊に連載された原稿『患者からのささやかな願い』をきっかけに、「心あたたかな医療」キャンペーンが始まり、とくに病院・医療関係の講演依頼には最優先で応じていたのだった。
遠藤さんは講演後の懇談でも「心あたたかな医療」について語り、先進的な地域医療(病院・保健センター・特別養護老人ホームを併設)を推進する黒岩卓夫院長も「健康やまとぴあ」構想を語る、すばらしい一日になった。

遠藤さんからの電話。真剣勝負!

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