« 【メール】どういうわけかご報告しないと気が収まらず・・・ベッドはレンタルでレンタル卸が決まらず苦戦しています。座れる、漏れない、浸みない、臭くない。自力、洗浄と商品には自信があるのですが・・。私も83才になりノウハウを後世に伝えなければ人生完結しないのです。 | トップページ | 明けましておめでとうございます【メッセンジャーナース通信 2021.01.02 No.154】 支援の一環として、メッセンジャーナース認定協会では、メールマガジン「メッセンジャーナース通信」を発行しています. »

2020年12月30日 (水)

【私のメディア・リテラシー】第8回 コロナ禍で求められる「もっと全体を見る」ということ  尾崎 雄 Ozaki Takeshi(「老・病・死を考える会プラス」世話人 、元日本経済新聞編集委員)

第8回 コロナ禍で求められる「もっと全体を見る」ということ  2020-12-30

 『週刊 金曜日』の2020年12月25日/2021年1月1日合併号を読んだ。訪問診療医・
小堀鷗一郎氏のインタビューが載っていたからである。死亡者3200人を超えた2020年のコロナ禍について小堀医師は次のように語っている。
「大腸がんで亡くなる人は年間約5万人です。コロナで死ななきゃ大丈夫と思っているかのような態勢、ここが大きな問題ですね。胃がんの検診なども数がうんと減っていると思いますよ。おかげで、早期発見できるものができない。病院も検診をやめちゃうし、患者も(検診に)行かないしでね。商売がうまくいかなくなって鬱になるとか、自殺するとか、そういう報道ばかりで、こういうのは統計に表れないけど、確実に増えています。要は何を怖がるか。もっと全体を見ないといけませんね」。

<「パンとサーカス」のたとえから不要不急を問う>
 一部マスコミが煽る「医療崩壊」を防ぐためには「もっと全体」を見て適切なトリアージを行い、医療資源の配分に心がけるべきだったということだろう。「コロナ」騒動があろうがなかろうが、緊急手術や手厚い治療を必要とする「コロナ」ではない患者がいるからだ。インフォデミック(情報洪水)に翻弄されず、医療提供体制を冷静に考える視点がもっとあっても良かったのではないか。医師で作家だった森鴎外は大正5年(1916年)に、命の意味を問う傑作「高瀬舟」を書いた。それから105年。鴎外の孫である小堀医師は82歳の今も訪問診療を続けながら、コロナ騒動を見つめている。
 佐伯啓思京大名誉教授は「パンとサーカス」のたとえを引き、2020年の日本社会を混乱させたキイワードのひとつ、「不要不急」の意味を問いかけた(2020年12月26日付け朝日新聞「異論のススメ」)。古代ローマの市民はパン(食糧=日常の必需品)とサーカス(娯楽=非日常の過剰なもの)の両方が揃っていてこそ生活に満足したとされる。当時のサーカスとは戦車競走や剣闘士の試合観戦だったが、現代も古代ローマと違ったかっこうのサーカス産業があって経済社会が回ってきた。旅行、宴会、スポーツ観戦、各種コンサート、芝居など、それが無くても生きていけるが、それなしは心が満たされないというモノやコトである。
 そこで注目したいことがある。健康保険組合連合会が2020年11月に行った「新型コロナウイルス感染症拡大期の受診意識調査」の結果だ。コロナによって通院や受診を抑制した人の多くは「体調不良を感じることなく生活することができた」というのだ。特に「医薬品の長期処方や電話・オンライン診療の活用、また市販薬の服用などで対応した」人たちにその傾向が強かった。知恵を働かせて「パン」と「サーカス」の使いわけをしたのではないか。

<大事なことは「真に正しい情報」と「急がば回れの教育」
 いっぽう、新型コロナウイルスの変異種は日本にも上陸したため、ワクチン開発への期待はいちだんと高まっている。ワクチンはパンデミック阻止の決め手になるのだろうか。ここでも全体を見ることが求められる。
 東大医科学研究所の石井健東大教授は2020年12月22日、日本記者クラブで「コロナ禍でのワクチン開発:その破壊的イノベーションの課題と展望」と題して講演した。そこで、石井教授は、いま、真に
必要なものは「知識のワクチン」だと語った。「真に正しい情報」ということである。学校、会社、病院等で交わされる世間話、電話、新聞、雑誌、本、ラジオ、テレビ、インターネット、友人、同僚等のSNSなどの情報源を使って、「だれから、いつ、どこで、何を、どのようにして正しい情報をを手にいれるか、ということが大切」なのだという。
 もうひとつは「急がば回れの教育」である。「人生のあらゆる局面において正しい情報を入手し、リスク対ベネフィットの比を自分自身で把握し、自己責任において判断して行動できる能力を幼少時から教育することが必要」だと。
 海外ではワクチン接種が始まった。予防効果は製薬会社の能書どおりなのか、副作用が出るのかどうか、出るとすればどの程度なのか、肝心なことはエビデンスやデータが出そろうまで誰にもわからない。コロナ禍のまっただなかで奮闘する医療・介護施設の専門職の方々には感謝してもしたりない。その恩恵を被っている市民にできることのひとつは「パン」と「サーカス」のほかにもある大事な何かに思いを寄せることではないか。

      (「老・病・死を考える会プラス世話人)

|

« 【メール】どういうわけかご報告しないと気が収まらず・・・ベッドはレンタルでレンタル卸が決まらず苦戦しています。座れる、漏れない、浸みない、臭くない。自力、洗浄と商品には自信があるのですが・・。私も83才になりノウハウを後世に伝えなければ人生完結しないのです。 | トップページ | 明けましておめでとうございます【メッセンジャーナース通信 2021.01.02 No.154】 支援の一環として、メッセンジャーナース認定協会では、メールマガジン「メッセンジャーナース通信」を発行しています. »

e)コラム」カテゴリの記事