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2024年4月

4月25日(木)にアップした、連載コラム「つたえること・つたわるもの」№183『そのときは「家」で――〈なかよし〉時間、〈自然死〉ハイライト。』、再度お届けします。

4月25日(木)にアップした、連載コラム「つたえること・つたわるもの」№183『そのときは「家」で――〈なかよし〉時間、〈自然死〉ハイライト。』https://oyajijyan.cocolog-nifty.com/enurse/2024/04/post-dba459.htmlをお届けします。
先週、野の花診療所(一階は一般診療外来、二階に19床のホスピスベッドがある)所長、徳永進さんが、2カ月前に上梓したばかりの最新刊『いのちのそばで』(朝日新聞出版、2024年2月28日第一刷)を読んでいたら、サブタイトルの「野の花診療所からの最終便」に驚いて、思わず筆を執りました。
同診療所のHPには、徳永さんのエッセイが何本か載っていますが、『野の花の人々』(全65話完結)、『野の花の一日』(全70話完結)、『野の花あったか話』(第297回「点滴」/2014年~2023年6月。※2019~2023年に発表したものを『いのちのそばで』に収載)、この3つの連載エッセイがすべて「完結」と書かれていました。医師免許を取得したのが26歳、その後は「故郷・鳥取」で、日赤鳥取病院内科→野の花診療所の臨床医として50年、そしていま、徳永さんは75歳を迎えました。

前回のコラム№182:「生」から「死」へ――自然体で旅立つ〈いのち〉の「間(あはひ)」。では、『在宅医療のリアル 改訂版』(幻冬舎、2019年)の著書がある、上田医院院長、上田聡さんが実践する「在宅医療(往診と訪問診療)のリアル(現状と課題)」をテーマにとり上げました。なかでもとくに、患者が臨終を迎えたとき医師が書く診断書は、単なる「死亡診断書」ではない、在宅主治医は「この世の卒業証書」「大往生という立派な卒業証書」を渡す役割を担っている、と胸を張ります。

今回のコラムでは、野の花診療所の「病院の日常」に、「患者の日常(心あたたかな風)」を吹き込みながら、つねに入院患者とその家族、在宅患者とその家族、そして医療チームひとり一人に穏やかなまなざしを向ける〈いのち〉の守り人・徳永進さんに焦点をあてながら、できることなら「最終便」「完結」ではなく、今日も明日も明後日も、〈いのち〉の守り人・アンコール、感謝の拍手を送りたいと思っています。

私はこれまで、文教大学オープン・ユニバーシティで「〈自分史〉ハイライト」講座を担当していましたが、今回の「〈自然死〉ハイライト」は、看取りの瞬間—―これは短くて長い「〈自分史〉ハイライト」――「自然死(ナチュラル・ダイイング)」の物語(プロセス)のことです。
愛する人が旅立つまでの大切な時間を、徳永さんは「なかよし時間」と呼んでいます。
コラムの最後を、次のことばで結びました。

家(いへ)という名の〈いのち〉の居場所で、たくさんの〈自然死〉ハイライトを見守る――〈いのち〉の守り人、〈いのち〉のメッセンジャーナース、〈いのち〉の番人、〈いのち〉のグッド・ドクターの皆さんに、心からの〈ありがとう〉を捧げたい。

お時間のあるときにお読みください。
本文は☞ 183.pdf

 

☆原山建郎☆
出版ジャーナリスト、健康ジャーナリスト、日本東方医学会学術委員、日本文藝家協会会員、武蔵野大学仏教文化研究所客員研究員、文教大学オープン・ユニバーシティ講師

【原山建郎の連載コラム】「つたえること・つたわるもの」№183 そのときは「家」で――〈なかよし〉時間、〈自然死〉ハイライト。

野の花診療所院長・徳永進さんの最新刊、『いのちのそばで』(朝日新聞出版、2024年2月28日第一刷)を手にとると、副題に「野の花診療所からの最終便」と書かれていた。
「最終便」とは、ただごとではない。目次で拾った「白内障 手術秘話」、「右鼠蹊部剃毛指示」を読むと、それは患者のことではなく、徳永医師自身のことであった。
えいやっと「あとがき」を読む。京都大学医学部卒業後、26歳で医師になり、64歳で新聞の連載コラムを書き始め、いま75歳を迎えた徳永さん50年の〈自分史〉ハイライト。

 

詳細は☞ 183.pdf

 

「死の受容」研究会 第12回定例研究会のご案内:研究会では、様々な死生観をテーマにして比較考察を深めております。第12回・5月18日(土)ZOOMは、当センターと共に在る原山建郎氏が話されます。

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【原山建郎の連載コラム】「つたえること・つたわるもの」ゴム報知NEXTは、№181で終了。その後を受けた№182:「生」から「死」へ――自然体で旅立つ〈いのち〉の「間(あはひ)」。まもなく新たな連載コラム「遠藤周作の遺言――心あたたかな病院がほしい」も始まります。

★これまで「ゴム報知NEXT(ゴム業界の総合専門紙Web版)」に寄稿したコラム「つたえること・つたわるもの」№181:はじまりの日本語――きこゆ・うたふ・かたる・つたふ「オノマトペ」。が終了したあとを受けて、今回アップされた№182:「生」から「死」へ――自然体で旅立つ〈いのち〉の「間(あはひ)」。へ、この連載コラムはバトンパス(毎月、第2週掲載予定)されました。これからも、医療・介護・〈いのち〉・〈ことば〉コミュニケーションなどのテーマを、ときどきのトピック(話題)をとり上げながら書いていきます。

本文は☞ ダウンロード - 182.pdf

★もうひとつ、今回から新たな連載コラム「遠藤周作の遺言――心あたたかな病院がほしい」(毎月、第4週掲載予定)が始まります。昨年、数社に書籍(紙媒体)出版を打診しましたが、いずれも断られました。そこで、在宅看護研究センターL.L.P.のホームページ(電子媒体)に、これまでの連載コラム「つたえること・つたわるもの」に断片的に書いた内容も再編集・加筆しながら、一冊の単行本になるような連載コラムを書くことになります。
この二つの連載コラムを、引き続きご愛読くださいますよう、お願い申し上げます。

健康ジャーナリスト、遠藤ボランティアグループ代表
原山建郎

【原山建郎の連載コラム】「つたえること・つたわるもの」つたわるもの」 № 1 8 1 はじまりの日本語きこゆ・うたふ・かたる・つたふ「オノマトペ」。

3月26日(火)にアップした、連載コラム「つたえること・つたわるもの」№180『はじまりの日本語――きこゆ・うたふ・かたる・つたふ「オノマトペ」。』https://gomuhouchi.com/serialization/57873/をお届けします。
テーマは、『はじまりの日本語(原初の日本語、日本語の卵)』です。まだ文字のない上古代の日本では、話しことば:口承言語としての「やまとことば」で、お互いのコミュニケーションを図っていました。そして、日本の〈ことば〉は「オノマトペ(擬音語と擬態語)」から生まれたのです。「はじまりの日本語」は、動物の鳴き声や自然界の音を表現(再現)した擬音(擬声)語、ある感情やものの状態を音の表現を借りて表した擬態(擬容・擬情)語は、私たちの耳に「きこゆ」、それを叫び声や歌声であらわす「うたふ」、相手にわかるように「かたる」、それをたくさんの人たちに「つたふ」ことを繰り返しながら成立した〈ことば〉が、「やまとことば」なのです。そして、最後にエミール・シオランの〈ことば〉、「私たちはある国に住むのではない。ある国語に住むのだ。祖国とは国語だ。それ以外の何ものでもない(英語訳One does not inhabit a country; one inhabits a language. That is our country, our fatherland -- and no other.)」を紹介して、この連コラムを締めくくりました。ゴム報知新聞NEXT(電子版)での掲載としては最終回(千穐楽)となります。

文面は☞ ダウンロード - 181.pdf

2016年9月27日、この連載コラムが始まったときは「70歳」だった老青年は、いま「78歳」の老春を迎えています。1968年(22歳)に入社した主婦の友社を、2002年(56歳)で辞めて、フリーの編集者となりましたが、2003年1月から2013年12月まで『トランネット通信』(電子媒体)連載コラム「編集長の目」をまる11年間(最終号は№172)、書きました。そして、2012年1月から2019年3月まで、旬刊誌『出版ニュース』(紙媒体)の連載コラム「ブックセラピー」(最終号は№87)を経て、2024年3月26日、この連載コラム「つたえること・つたわるもの」の最終号を書きました。

長い間、この連載コラムをご愛読いただき、本当にありがとうございました。またどこかで、お目にかかる日があるかもしれません。最後に、「つたえること・つたわるもの」№179でとり上げた「回文(※失せ物探しに回文を使うのは「最後から読んでも同じ文章になる」つまり「元に戻る」ということが、潜在的な、元の「手許にあった状態になる」ということにつながっているからだそうです)」の意味にあやかって、「さいかいさ(再会さ)」の回文で、ご挨拶申し上げます。

ゴム報知新聞NEXT(電子版)での掲載としては最終回(千穐楽)となりますが、「在宅看護研究センターL.L.P」のホームページ上では、連載コラム「つたえること・つたわるもの」№182以降の連載を続ける予定です。

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