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コラム「医師として、武士として」          安藤 武士 Andou takeshi

1941年、新潟県生まれ。1967年、新潟大学医学部卒業後、医師登録と同時に外科研修を開始。72年、呼吸器・心臓血管外科を専攻後、80年より、心臓血管外科部長として日本赤十字社医療センターに勤務。2001年より職域診療所所長、2010年より佐野市民病院健康管理センター所長として活躍中。労働衛生コンサルタント・スポーツドクター(日体協)・健康スポーツドクター(日医)・認定産業医(日医)の資格を持ち、これらの5つの顔を絶妙な味で使いわける医学博士である。身体の大きさと、豪快な笑い・笑顔には、その人柄と存在感をより強くアピールする何ものかが潜んでいる。やはり'武士'にして"武士"ここにあり。

Vol.40 もの忘れ健診  2010.11.26

 小生が所属している施設で「もの忘れ健診」という健康診断を行っている。正式には「認知症早期発見検査」という健康診断であるが、この健診は、まず「もの忘れ」が単なる「もの忘れ」なのか「脳の疾患」で起こる「認知症による記憶障害」なのかを診断し、「認知症」ならば脳血管障害型、アルツハイマー型、混合型、他の疾患によるものかを鑑別することを目的としている。

 検査は、心理テスト、ホルモン検査、通常の頭部MR(磁気共鳴)検査とMR検査で得られたデータを特殊な解析ソフトを使って記憶の中枢である脳細胞(海馬傍回)の障害度を検索する健康診断である。「もの忘れ健診」の受診希望者は結構おられる。それなりの年齢になると「もの忘れ」がかなり気になるのは、それなりの年齢の読者には理解できよう。 

 このコラムの前号Vol.39)記したが、脳細胞はヒトが生まれてから亡くなるまで再生しない非再生系細胞に属しており日々、脳細胞は減少している。萎縮している。大脳皮質の細胞は100歳では約25%減少し、記憶中枢の障害によって起こるアルツハイマー病は、65歳で5~18%、75歳で15~20%、85歳以上では25~50%のヒトが罹ると言われている。これはヒトの自然歴である避けられないことである。さらに種々の脳疾患が加わるので、ヒトは程度の差は別にして「認知症」からは逃げられないのである。

 小生の「もの忘れ」歴である。もともと近視であったため、おじ様族の仲間入りをしたころより新聞を見るとき「めがねを必要としなくなった。それ以来、自宅でも職場でも「めがね探しが日課となった。読み書きをするときは「めがね」を外しその場に置きそのままあちこち動き廻り、さて「めがね」をという時に「めがね探しが始まる。高齢者に属する年になった現在、遠方を見るときは「めがね」を必要としなくなったが、近くを見るときは老眼は必須となる。相変わらず「めがね」を探し回っている。

 「めがね」以外にどうでもい「もの」を意地になって探し廻ることも多くなった。どこに置いたか道筋をたて考え、考えたところにあればホットする。の脳は、まだ大丈夫と萎縮した脳を慰め元気付けている。

 小生は、施設の職員より「もの忘れ健診」だけは絶対に受けないでくださいと言われている。

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