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メッセンジャーナース研鑽セミナーに初めて参加して、このままではいけないと、向き合いました。想いをもって関わってみました。すると・・・

先日の研鑽セミナーが終わってからずっと思い出そうとしても、病院で関わってきた患者さんの「こころの風景」を描けない自分に愕然としました。なぜか、在宅で伺っている方や家族の「こころの風景」はこうかな?と思い浮かべられるのです。昨日に訪問しながら、この方の・・・考えてもです。

あーあーと反省しきり・・・。患者さんの言葉を聞いていなかったわけではないのですが、その時発した、感情のみにとらわれていて、その背景「こころの風景」までは、思いを巡らせていなかったのです。様々な患者さんの特に、壮年期の死に直面している人の想いをわかっていなかった、わかろうとしていなかったことに涙がでました。

他の看護師よりも、その人の思いを汲んで関わっているという自負もありました。また大きな課題がみつかりました。

Aさんは「痛くてしょうがない」と口パクで(下咽頭がんで喉頭摘出、永久気管孔)、訴えました。「痛いのですね、何とか痛みをとれるようにしますね」と話し、担当医に掛け合いました。頸部郭清を行い、副神経切断をしているため絞扼感があります。そのことを担当と話し処方をと相談しましたが、反応はイマイチ。その場に居合わせた病棟在勤の薬剤師さんも含め話し合いをして、処方してもらいました。その薬をAさんに渡し、痛みについてはなんとかする、努力をすることを伝えました。

翌日ラウンドに行くと、ベットに座り起きていました。にっこり笑い「眠れた、よかった」と。すっきり目覚めていたので、ここだ!!と思い関わりました。・・・部屋に伺うと、私の思い・・・とノートに書き始めました。食欲が落ちてきている事、娘に迷惑をかけたくないこと、仲間に会いたいこと、個室を出たいこと、できればここの病院で終わりたいこと。一気に書かれました。思いを伝えてくれたことに感謝しました。その時です。

Aさんが書かれていたスケッチを見せてくれました。生まれた場所、孫の顔、自画像(怒っている顔)、藤沢のスナックの風景、想像で描いたスイスの風景、そして、「死後の風景」と題してあった絵。「死後の風景」と題してあった絵に衝撃を受けました。同時にAさんの想いを知ることができたような気がしました。個室の件は、師長に報告し、検討してもらうよう働きかけました。ここまでが現在の状況です。

想いをもって関わると、思いがけなく「こころの風景」に触れることができました。今度ご家族が見えます。Aさんの思いを伝え、ご家族の「こころの風景」を思い接してみたいと思っています。

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