コラム「医師として、武士として」 Vol.56宗教と死生観:その2 安藤 武士 Andou takeshi
Vol.56
2015.4.9宗教と死生観:その2
「死生観」の意味を前号に記した。「死生観」は、属する民族、風土、宗教に依って強く影響を受けることは容易に理解できよう。宗教は、民族、地域と深いつながりをもつので、まず、主な宗教の歴史を垣間見みよう。
読者の皆様もよく耳にする、ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教、仏教、神道の歴史・宗旨を勉強し、種々の資料を鋏とノリで仕上げたものである。資料の無断使用を諸氏にお許しいただきたい。なお、世界人口68億人の内、コラムで話題にする宗教の信者数は、キリスト教 22.5億人、イスラム教 15億人、仏教 3.8億人、ユダヤ教 550万人、神道 278万人と言われている。参考までに記すが、インド、ネパールのヒンズー教の信者は9億人である(百科事典:2009年)。
本題に入る。ユヤダ教、キリスト教、イスラーム教は「姉妹宗教」とも呼ばれる宗教である。いずれの宗教もアブラハムの宗教の系譜に連なる「宗教」で、奉ずる「神」は同一である。その「神」をユダヤ教では「ヤハウエ」、キリスト教では「ゴッド」、イスラーム教では「アッラー」と呼ぶ。
ユダヤ教は、紀元前13世紀、シナイ半島を中心に活動していたイスラエル(ヘブライ)人の預言者モーゼがシナイ山で、「神」ヤハウエの啓示を受け「神」と契約を結び成立した「宗教」である。ユダヤ教は、「イスラエルの民が、神、ヤハウエが与えた法律(戒律)を守るなら神もイスラエルを守ろう、繁栄をもたらそう」、「他の神」を信じるようになればヤハウエはイスラエル民族の前から去るのみでなく「その罪を代々に及ぼす」という「神」と「イスラエル人」の契約で成立した「宗教」である。「契約宗教」と言われる(続く)。
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