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コラム「医師として、武士として」  Vol.65 死を科学する人の「死生観」  安藤 武士 Andou takeshi

1941年、新潟県生まれ。1967年、新潟大学医学部卒業後、医師登録と同時に外科研修を開始。72年、呼吸器・心臓血管外科を専攻後、80年より、心臓血管外科部長として日本赤十字社医療センターに勤務。87年より職域病院部長、2001年より職域診療所所長、2010年より佐野市民病院健康管理センター所長、そして 現在は、医療法人社団東華会・介護老人保健施設たかつ施設長として活躍。労働衛生コンサルタント・スポーツドクター(日体協)・健康スポーツドクター(日医)・認定産業医(日医)の資格を持ち、これらの5つの顔を絶妙な味で使いわける医学博士である。身体の大きさと、豪快な笑い・笑顔には、その人柄と存在感をより強くアピールする何ものかが潜んでいる。やはり'武士'にして"武士"ここにあり。

 

Vol.65 2015.6.1死を科学する人の「死生観」:その1

 死生観は宗教により影響されることは、雑駁であるが理解できたと思います。「宗教」の対極にある「死の科学」に携わっている学者の「死生の思い」をお伝えしたい。無論、科学者を代表としてではなく、「死を科学する研究者」の一人としての「死生の思い」です。

「細胞死」研究の第一人者、田沼靖一博士により、2010年上梓された「人はどうして死ぬか。死の遺伝子の謎」1)を読んでうなずくことが多かった。

人体(個)を形成している細胞の死には2通あるという。「細胞」が微生物や外的損傷を受け死滅する「壊死」、「個」に及べば「病気」「死」につながる現象である。

もうひとつは、「細胞」にある遺伝子に組み込まれたプログラムにより、遺伝子を形成しているDNAが細かく裁断され飽食細胞で処理される「プログラム細胞死」がある。細胞の「自殺」と言われている。一日、ステーキ1枚分(約200グラム)の細胞が自殺し、新たな細胞と入れ替わるという。皮膚の場合は、約1ヵ月で入れ替わる。自殺した皮膚細胞は「垢」となる。皮膚は再生する。脳細胞は、一日、約10万個、自殺すると言われている。これは生涯続く。残念であるが、脳細胞は再生しない。脳は萎縮するのみである。

生物は、「壊死」による「事故」「病気」を免れても、「プログラムされた死」からは免れることは出来ない。人は、120歳になるとそのプログラムが発動し「全細胞は自殺」する。個体の「自然死」である。

何故、生物の細胞は「自殺する」システムを持ったのであろうか。生物の歴史を辿ってみなければならい(続く)。

参考資料

1)田沼靖一:「人はどうして死ぬのか。死の遺伝子の謎」、幻冬舎.2010年.

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