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コラム「医師として、武士として」  Vol.70親 族:争いの遺伝子   安藤 武士 Andou takeshi

1941年、新潟県生まれ。1967年、新潟大学医学部卒業後、医師登録と同時に外科研修を開始。72年、呼吸器・心臓血管外科を専攻後、80年より、心臓血管外科部長として日本赤十字社医療センターに勤務。87年より職域病院部長、2001年より職域診療所所長、2010年より佐野市民病院健康管理センター所長、そして 現在は、医療法人社団東華会・介護老人保健施設たかつ施設長として活躍。労働衛生コンサルタント・スポーツドクター(日体協)・健康スポーツドクター(日医)・認定産業医(日医)の資格を持ち、これらの5つの顔を絶妙な味で使いわける医学博士である。身体の大きさと、豪快な笑い・笑顔には、その人柄と存在感をより強くアピールする何ものかが潜んでいる。やはり'武士'にして"武士"ここにあり。

               

Vol.70 2015.8.21 親 族:争いの遺伝子(1)

新聞の死亡欄に、「近い親族で『密葬』を行った。」という記事がよく目に付く。「密葬」は、近親者で行う葬式であることであることは想像がつく。「親族」は、血縁関係にある人と漠然と理解しているが血の繋がりがどの範囲までの人を「親族」と言うのか分からない。国語辞書では、「親族」は血筋(自然血族)や縁組(法定血族)によってつながっている人々とある。 

社会的規範は法律を見る必要がある。明治29年に制定された法律89号(民法)、第4編、第725条には「①6親等以内の血族、②配偶者、③3親等以内の姻族」と「親族」の範囲が規定されている。 

6親等以内とは、自分の「直系」では「曾おじいさんの曾おじいさん、子、孫、曾孫、玄孫、来孫、昆孫」までと世代の幅は広い。「兄弟姉妹、甥姪に続く6親等以内」も親族であるが、「直系」に対し「傍系」と言われる。 

「姻族(姻戚)」は、婚姻により親族となった者で、夫からみて妻方の3親等内の者(曽祖父母、兄弟、甥姪)と定められている。「姻族」は、俗に「義理の・・・」と表現される人達である。 

「親戚:しんせき」と「親類:しんるい」は「同義語」で、共に4親等以内の「血族」と3親等以内の「姻族」を指すと何かに記してあったが民法の規定にはない。それ以外に、尊属(先祖)、卑族(子孫)という言葉もある。民法に定められている「親族」は、安定した国の運営を図るため、国民を社会的規範(法律)で束ねている国の基本である。 

「近い親戚」、「遠い親戚」という言葉もある。「近い親戚」は、雑駁に言うと「直系」では4親等内(曾おじいさんの親、兄弟と甥姪、その連れ合)、「姻族:姻戚」では連れ合いの3親等内を「近い親族」というのであろうか。これも規定する「法」はない。 

本邦の人口は、12千万人余であるが、身内と呼ばれる「親族」は、意外と大人数で、数百人、殊によると千人近くなる親族もあるのではないか。国が、多くの「親族」を国民として束ね主権国家の基本としている。 

社会を構成している人を、大雑把に「他人」と「身内」とに分けると、「他人」や「身内」でも「いがみ合い」や「骨肉の争い」が起こるのは日常茶飯事である。古来、地域集団で争い勝利者がその地域を支配する。日本では、物部氏と蘇我氏、平将門と朝廷、源氏と平氏との争いが物語っている。 

今も、国、宗教の違いでどこかで争いが起きている。最近では、同族会社の経営争いが世間を賑わしている。争いは「人類」の生まれ持った「性」、「争いの遺伝子」を持っているのであろうか。 

「親族」のつながりは、社会的には菩提寺の「過去帳」で知り得るが、2003年、生命の設計図である遺伝子本体の「DNA」に書き込まれている遺伝子情報が解明されて以来、生物学的「親族」を知ることが出来るだけではなく、「全人類の血のつながり」を知ることができるようになった(続く)。 

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