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2010年9月29日 (水)

メッセンジャーナースの活動事例

1.訪問看護師からの問いに対して

 今、とても悩んでいます。80歳代の男性で退院当初は悪液質でターミナルとのことでしたが、ポートからの高カロリー輸液で、命をつないでいます。

 その方が、今経口摂取を強く望まれています。嚥下困難があって、唾液も飲み込みにくくなっており、一度は窒息で救急搬送された事もありました。(その頃はまだ、少量の経口摂取をされていました。その後完全に経口禁となりました。)発語は良好で嚥下困難の原因ははっきりしません。多発性筋炎が原因ではないかと思っているのですが、主治医を含め嚥下困難についての詳しい原因検査はされていません。VE検査は実施し、嚥下は無理とのコメントが付いています。(しかしどの程度のVE検査だったのかは不明です。)

 本人は食べたくて毎日妻に食事を作るように迫ります。妻は食べたら死んでしまうとの説明もあり、夫の訴えは無視しています。夫は無能な妻となじり、訪問のたびに妻に食事を作るように言ってくれと迫ります。先生は声門閉鎖すれば食べることができるかもしれないと説明していますが、本人、家族ともにそれは望んでいません。ご本人は意識レベルは多少の記憶障害はありますが、クリアなレベルです。

 ADLはほぼ全介助の状態になっており、自分では自由に動けません。がんの進行がどの程度なのかも、詳しい検査をしていないので、不明です。家族の生きていてほしいとの願いを、叶えながら、本人の食べたいとの想いを叶える方法ないのかと思います。危険を覚悟で、訪問時に吸引しながら食べるか、もっと他にベストな方法はないのか、スタッフ皆で悩むところです。主治医をどう巻き込むか、それも重要となると思います。家族の思い本人の強い思い両方を大事にしながらどうアプローチすればいいのか良い考えをお持ちの方コメントをお願いします。

 

メッセンジャーナースからの助言:

 = 色々な事を感じました。死を招くかもしれない「食事」を与えて良いのかどうかという話の前にまだいくつか出来る事がある様に思いました。

 食べる事には「生きる為」「人生の楽しみ」「食事を作ってもらうという事を通して愛情を感じる」等、色々な意味合いがある様な気がします。ご本人様の「食べたい」「食事を作って欲しい」との言葉の裏にあるもの、生きる事への執着や見捨てないで欲しいという気持ちの表れを感じました。

 唾液ですら飲み込みにくい状況ですから「食べたい」思いはあっても実際には「食べられる」とは思っていないのかもしれないと、ふと、思いました。「ちょっと味わいたい」それもダメなのかという絶望感の様なものも感じられました。また、食べられなくても、何十年と妻にされてきた「食事を作ってもらう」という事を通して、愛情を確認したいのかもしれない、あるいはこのまま食べられないで死ぬ位なら、最後に妻の手料理を食べて死にたい…そんな風に思っているかもしれないと感じました。

 でも、それは憶測にすぎません。関わる者の解釈や憶測は胸にしまいつつ、ご本人の思いをもっともっと聴いてみたいなと思いました。「食べたい」「食事を作って欲しい」と発せられた言葉だけでない状況(声門閉鎖は希望しない事や嚥下困難・窒息の恐れがある事)と照らし合わせて、この状況を本人はどの様に受止めているのか聴いてみたいなと思います。

 もう既にお聴きになられていましたら、更にご家族のお気持ちをしっかり聴いてみたいですね。今まさに、ご本人もご家族も「生きたい!でも…」と間近にせまる死を感じながら葛藤されている様に思いました。死ぬか食べるかではなく、生きるために味わってみたい奥様の手料理があるのかもしれません。懐かしく味わえる思い出の一品があるかもしれません。作る姿を見て・料理を見て・匂いを楽しみほんの少し味わう。それで生きる希望がわくかもしれません。あるいは、生への執着から解き放たれて心穏やかに死を受け入れられるかもしれません。

 そういった事を含めて主治医には、ほんの少し味わうのにどれほどのリスクがあるのか、やはり叶わない事なのか聴いてみたい。そんな事が頭に浮かびました。あなたが今、悩み取り組もうとされている事はナースにしかできない事だと思います。ナースの力を発揮して頂きたいと心より願っております。==

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コメント

メッセンジャーナース本格的活動!
おめでとうございます。

「看護となはにか?」私たちにできることはほんの少しですが、看護の心が
病んでいる人達の生きる力の小さなきっかけになれば、うれしく・・
また、楽しみにつなげることができればよりうれしく・・・

まだまだ看護を通して人生勉強をしている未熟ものですが、
お手伝いができればと思っています。

私の職場は、若く・純粋・やさしく・たのしい・元気な職場です。事例や活動報告を
みんなと共有しながら、私たち看護師の力の奥深さを共有していきたいと実感して
おります。

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