メッセンジャーナース認定協会
メッセンジャーナースとは
「医療の受け手が自分らしい生を全うする治療・生き方の選択を迫られ時に、医療の受け手に生じる心理的内面の葛藤をそのまま認め、医療の担い手との認識のズレを正す対話を重視し、医療の受け手自ら選択・納得に至るまでの懸け橋」になる看護師のことです。
メッセンジャーナースの称号の言われ
“メッセンジャー”には「使者・天使」として、“心の葛藤に灯をかざす”という意味合いがあります。医療の受け手の使者になり、医療者との懸け橋になる意味と、生命体存続に欠かせない“メッセンジャーRNA”にあやかって、医療者と受療者の懸け橋になろうとする意気込みを表わしました。
メッセンジャーナースが求められる背景
21世紀に入り、医療者への説明責任意識がますます高まっていることから、その支援体制も整備されつつありますが、現実はどうでしょうか。日々寄せられる相談には、「医師の説明が分からない」「回復の実感がないのに規則だからと退院を迫られた」「早期の癌だからと唐突に告知された」と不安・不信を抱く患者・家族の声が聞えてきます。医師から「胃瘻」を造るか「点滴」をすることを勧められ、「どうして良いかわからない」という相談も増えています。急性期病院では、今後も在院日数の短縮・早期退院が進むでしょう。看護師は否が応でも治療・処置中心の業務に追われ、患者・家族は不安や疑問を抱え込むことになります。その不安・疑問の理由は千差万別でしょう。
医療の受け手は自らの価値基準を示す場がなく、医療の担い手は十分な説明をする余裕がありません。一方で、急性期から慢性期、入院から入所・在宅に至るまでの間、一貫して患者・家族をサポートする存在がいないという制度上の落とし穴があります。医療現場・医療制度の情勢を鑑みて、医療の受け手の内面に潜む葛藤を受け止め、双方の懸け橋になれる存在が求められているのではないでしょうか。
本協会の誕生背景
医療の現場も社会情勢も大きく変化してきています。医師法と保健師助産師看護師法によって縛られている看護師の業、医療技術が高度化・進化する中で、看護師として提案し行動すべきこの時期を逃してはいけません。医療機器を装着しての早期退院、病気をしても、本当は心豊かに過ごせるはずの家庭生活が壊れていく状況に目をそむけてはいけないと思うのです。超高齢者同士の世帯、独居高齢者、孤独死、考えてもいなかった事態が起こっています。継続治療だけでは入院できず、施設にも戻れず、退院後のたらい回しも、当たり前のように行なわれているというのが現実です。医療の受け手とその家族は、この状況に耐えてはいるが、納得はしていません。身体の位置すら自分では変えられず、生きる灯を失いかけている高齢者に、誤嚥するからと胃瘻が造設されることもあります。過剰医療とも受け取れる状況が確実に増えているのです。本人の意思が確認されないまま、本人の願いとは裏腹な生き方を強いてしまったと訴える家族の相談もあります。
今、看護師だからすべきこと、看護師だからできることがある。・・・今の時代だからこそ、長年培ってきた看護の実力を発揮すべきではないでしょうか。医療の受け手の使メッセンジャーとしてその思いを汲み、磨かれてきた看護の技と心を惜しみなく提供する看護師像、それが「メッセンジャーナース」の称号をもつ看護師なのです。
本協会がめざしている事業(準備中)
メッセンジャーナースになるためには
認定を受けることが必須条件です。認定対象の年齢層は30歳代から60代、定年後と幅広く、余裕を持って、看護の本当の力を提供しようという看護師が認定証を持って、自らの能力を思う存分活かして役務を担うことになります。メッセンジャーナースは、その人らしさを追求する今の時代の落とし子ともいえます。同志一人ひとりが進む方向を誤らなければ、自分らしく生き自分らしく逝きたいと願う人々を救うことができると確信する次第です。
お知らせ
研鑽セミナーの日程などをご案内していきます。
「メッセンジャーナース」の称号取得・登録・活動までの流れ(準備中)
研鑽セミナーの受講方法
メッセンジャーナースは、看護職としての経験だけではなれません。看護師としての真骨頂を発揮するからには研鑽を積む必要があります。研鑽セミナーは、看護職として10年以上の経験を持つ人が対象です。メッセンジャーナースとして一から育成するのではなく、あくまでそれまでのキャリアを大いに活用していくというスタイルをとっています。そのプログラムには、次のⅠ~Ⅵがあり、いつからでも受講可能なようになっています。
研鑽セミナーⅠ「終末期医療 治療のやり過ぎはなぜ起こる?」
研鑽セミナーⅡ「受ける医療 認識のギャップはなぜ起こる?」
研鑽セミナーⅢ「受けたい医療 心の葛藤はなぜ起こる?」
研鑽セミナーⅣ「必要な医療 医療不信はなぜ起こる?」
研鑽セミナーⅤ「医療の現場 メッセンジャーナースはなぜ居ない?」
研鑽セミナーⅥ「時の流れ メッセンジャーナースの出番がやってきた」
4つのテーマはⅠ~Ⅵ共に4つの統一テーマになっていますが、学習自体は毎回テーマが異なり、知識を広げ深めながら、後半は基本的心理技術へと移行するように組み立てられています。
詳細はホームページをご覧ください。:http://www.nursejapan.com/nci/
セミナーは受講者がかつて経験した事例を共有し、メッセンジャーナースとして必要な視点から展開していきます。求められる状況について様々な場面・事例を取り上げ、心理的側面について学ぶことになります。自己の経験を振り返る事は重要ですが、そこに留まらない柔軟な思考と理論に裏打ちされた状況を把握する力が要求されます。又、対話を重視して認識のズレを正す役割を担うことから高いコミュニケーション能力や交渉力も求められます。更に、受講生自身の傾向に気付きながら視点を変えて患者・家族を見つめられる広い度量と常に自己研鑽していく向上心が求められます。
更新手続き
メッセンジャーナースの資質・向上については、認定された者自身による自覚的な自己研修が要請されることは言うまでもありませんが、実践を積み重ね、その成果を公表することも必要です。本来の看護の本質に再び注目を受け、ナースの力を磨き続け、社会的に担保されるためにも、本協会が指定するセミナーへの参加及び3年毎の認定更新を義務付けます。
メッセンジャーナースの活動事例
http://www.nursejapan.com/messenger/2010/09/post-4b68.html
メッセンジャーナースの収入
メッセンジャーナースは、その活動形態からも分かる通り、公的保険下で行なうのではなく、個人開業により報酬を生み出す仕組みづくりをしています。チャレンジ精神のあるナースはもちろんの事、定年退職後の方、これから定年を迎える方々が、そのキャリアとネットワークを大いに活用しフリーの立場で活躍できるチャンスでもあるのです。
メッセンジャーナースの職場
メッセンジャーナースとして認定された方は、当面は現在の勤務先で自ら意識して動くことになりますが、いずれはご自分の居住地で開業するのも良いでしょう。それぞれの経験や得意分野を念頭に、メッセンジャーナースとして、これまで培ってきたご自身の知識と技能を最大限活かしての活動になります。活動の場は、病院はもちろん、施設でも、在宅でも、必要となればどこへでも駆けつけることになります。利用者との個人契約で開業致しますので、個人のネットワークの中から利用者を募っていく形がベストです。しかし、認定審査を通過した方は、救いがほしい時声を上げることでサポートが受けられます。
全国ネットワーキング
看護コンサルタント株式会社は新規事業として「メッセンジャー認定協会」を運営することになります。メッセンジャーナース応援団は「夢株」を所有する事で側面からメッセンジャーナースをサポートする計画を進めています。応援団員は、自分ではメッセンジャーナースの活動は担えなくても、メッセンジャーナースの活動に賛同し、看護師一人ひとりが自立して活動するという“夢”を託すものとして1株1万円の「夢株」を所有するのです。その「夢株」は看護職だけが入手可能で、メッセンジャーナース認定協会の運営を側面からサポートするというものです。また応援団は、メッセンジャーナースを必要とする組織や人々とメッセンジャーナースとを繋げる役割を担っていただきます。応援団員の身近に存在する救いを求める組織や人々に対して、メッセンジャーナースという存在を伝え、活用することが有効と思ったら、メッセンジャーナース認定協会に連絡し間を取り持っていただくのです。メッセンジャーナースの存在価値が全国的に知れ渡り組織化されることで、その対応もまた各地へと拡大していくことになります。この一連のビジネスモデルを「夢株事業」と命名し、メッセンジャーナースも応援団員も看護師としての自覚と責任、夢を持ち、関わる人々の夢を実現させるための活動を展開していこうという計画です。
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「2・本協会について」カテゴリの記事
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- 明けましておめでとうございます。 健やかで、そして笑顔で過ごせるお年でありますように! (2013.01.01)
- 商標登録(2012.10.01)
- …メッセンジャーナース認定協会が社団法人となって…(2012.10.11)
- メッセンジャーナースの顔、かお、顔・・・その熱い思いを、改めて掲載!(2012.05.01)
山口県の看護師てす。メッセンジャーナース認定看護師の、具体的な取得方法が知りたいです。パンフレットがあれば頂きたいです。
投稿: 竹田 克巳 | 2018年3月25日 (日) 00時26分