「自分の家で死にたい」 そんな甘いことではありません自宅で死ぬことは大変なんですという言葉を送りますと・・・読んで衝撃を受けました。
自分の家で死にたいと自分は思うだろうかと考えました。自分が患者の立場になったことを考えていたつもりでしたが著者の言葉が突き刺さりました。本の冒頭でそんな甘いことではありません自宅で死ぬことは大変なんですという言葉を送りますという言葉を読み衝撃を受けました。
家で死にたいという思い・家族に対する本はたくさん出ています。でも多くの医療者側が書く本は、願えばかなうという内容であることが多く、逆に大変であると分析している方々はいてもそれは全く違う視点からであるように思いました。しかし大変であると書いてあるそれらの本とは私は全く違う印象を受けました。言葉に温かみを感じました。読み進めればなぜその言葉が出てくるのかはよくわかりますので、きっと最初に衝撃を受けても読み終わったときのなんとも言えない気持ちは感じるのだろうと思いました。
大きな根拠もなく(あるのかもしれないですが偏見ですかね・・)家でなくなるのが一番というようなことを言う一文や言葉を聴くと思わず反発したくなることがあります。そんなに簡単ではないのだからと。。看護師である私が思うのですから本人や家族はもっともっと思っているのだからそんなに簡単に言わないで欲しいと時々思ってしまいます。
病院の方々が「家で過ごすのが一番だと思うんです」という言葉に本人は?家族は??と思います。それに押されるように帰ってくる人々の不安や戸惑いに自分が何をできるだろうかと思います。どんなに看護師側が決心しても無理で、迷い・戸惑いでもここで生きていくことを決めていくことを決心されている過程に少し寄り添うことができ、その決心を支えていけるほんの小さな力の一つなのだと改めて感じました。
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近くの書店に注文し、ようやく手にすることが出来ました。今回書店で取り寄せたのは、たとえ書店の店員さん一人でもこの本の存在を知って貰いたかったから…(ささやかな希望?)
一気に読み終え、皆さんの読後感想とともに、あるシーンが甦ってきました。
昔、病院勤務していたときのこと…その日は深夜勤務、隣の病棟で急変があり救急カートを押して応援に駆けつけたところ、ご家族が今まさに命尽きようとしている患者さんの回りを取り囲み、泣きながら感謝の言葉を発している光景でした。
救急カートを押して来たことはむしろ不粋に感じるほど、患者さんとご家族の最期の時間は神々しさに満ちてました。
あのときに感じた思いが、在宅看護へのきっかけだったな…と、再びページを繰りながら思い起こしてます。
投稿: 根本 美貴 | 2012年12月 9日 (日) 11時52分