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2016年3月29日 (火)

 メッセンジャーナース“看護の本質に迫る”を読んでいると、父のことが思い起こされ、『そうだった、そうだね、』と、いつの間にか頷いて・・・

メッセンジャーナース“看護の本質に迫る”を読んでいます。

最初の『私のメッセンジャーナース事始め』の甲州さんの言葉に『そうだった、そうだね、』と思いながら。癌末期と診断され、2000mlもの胸水の貯留のため胸腔ドレーンを留置され、何も言わなくなってしまった父。IVHが挿入されたら食事も出されなくなってしまった父に、好きだったモンキーバナナを持っていった時「美味しいな、」とパクリ!。

そんな父を連れて帰りたいと言った時、主治医からも担当看護師からもドレーンを抜いたら1週間ですよ、と。でも笑顔もない父を見ていて何が何でも連れて帰ろうと思ったのを覚えています。

長男である兄は「でも…お父さんが本当に帰りたいのは家のある鳥取だよね、」と。そうだと思う、でも父の笑顔がなくなってしまった病院から出したい!!! 悲鳴に似た私の思いだけで退院の話を出しました。担当医はあきれていました。私の仲間である看護師は担当医の傍に座っていましたが、そうだとも、そうではないともどちらの言葉もありませんでした。でも病棟医長からの「娘さんが看護師さんで、在宅の経験があるならそうしたら良いんじゃないのかな、」と仰って頂いた事で退院が決まりました。

私も勝手な思いから連れて帰ってしまった、と思いながらも私の家に着いた時、父は「頑張るぞ!」と。2週間と言われた在宅での生活は丁度一ヶ月穏やかに過ごす事ができて…。

 

そんなことを思い出しながら読んでいたら、降りる駅を幾つも過ぎていました。慌てて電車を乗り換えながら、もっと色々な人に読んで欲しい、と思いました。(N)

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7・応援団・メッセージ」カテゴリの記事

コメント

こちらのコメントを拝読し、いま正に私も同じ立場にたち、思うことがありメール致します。

私の母の夫(実父ではありません)が、肺がんで入院中です。昨年の秋頃に「余命は半年です」と宣告されたことがショックだったのだろうと思いますが、うつ病を発症し自殺未遂を繰り返し、入院退院を繰返しているうちに、現在は腹部や脳への転移が認められ、余命はあと1ヶ月と言われました。
80歳の母は、自宅で介護出来ないと言ってましたが、病人本人が「家に帰りたい!」と強く希望しており、今その希望を叶えないと、後々母が後悔し続けるのでは、と思い母に聞いてみました。

「そりゃあ、家に帰れるならそうしてあげたいよ。でも私も体調良くないし…」母の葛藤もみてとれます。
「でもね、母さんが後々あのときこうしておけば良かった、とか考えたりしない?そんな後悔するなら、やれるだけやってみない?介護サービスとかを使って。もしどうやっても無理、限界と思ったらまた病院へお願いすることも出来るって、先生も仰ってたじゃない?」

こうして、在宅への調整を始め、4月5日に退院することが決まりました。
私としては自宅での穏やかな看取りが出来るよう、介護や看護の知識のない母を最大限サポートしていきたいと思っています。

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