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2016年6月12日 (日)

「父の遺した戦中戦後―近衛文麿主治医・岡西順二郎の日記」の著者、岡西雅子さんから・・・『メッセンジャーナース――看護の本質に迫る』を読んで ⑧メッセンジャーナースたちの思いを覗くと・・その1 

◎ 第四章 患者・家族の「こころの風景」 その心に向き合って

・メッセンジャーナースの村中知栄子さんは、末期のすい臓がん患者(住職)との出会いを語っている。残された時間が少なくなったとき、患者の思いは、最期はわが家に帰ること。その願いをかなえようと、関係者(主治医、病棟看護師、MSW,居宅ケアマネージャー、事務職員、在宅酸素業者、訪問看護師、メッセンジャーナース)が立ち合って自宅に担架で移動。長年住み慣れた自宅のベッドに落ち着く。その日の深夜、家族に囲まれて穏やかな最期を迎える。

* 末期の患者を、いくら本人が望んでいるからといって自宅に帰すことは無謀なように思えるが、この丁寧な報告を読むとそうではないということが納得できる。村中さんはこう記している。

《決して在宅がすべてではありませんが、患者の秘めた思いを家族に伝え、どうするのが一番よいか、一緒に悩む時間や空間が必要だと思いました。ある日突然、がん告知を受けて、しかもそれが末期で治療の施しようがないといわれても、その事実を認めることはすぐにはできないことです。経験のないことをどう判断するかは、とても難しいことだと思います。患者本人の限られた時空を頑張れるかどうか判断する情報提供は、当たり前に必要でかつ重要だと思いました。また、自宅に帰ってみても、無理であればいつでも病院に戻れるという情報も、安心材料になるようでした。そして、二十四時間の訪問看護体制も大きな存在でした。》(P.105~106)

 

《「たとえ、治らないとわかっても、精一杯やれることはやった」という思いを持ってもらえたと考えるから》(P.167)と書いている。この言葉も、心に深く届く言葉だ。

 

*村中さんは、もうひとり生涯忘れられないであろう患者・家族のことも書いている。それは、病室で主治医が臨終を告げる場面で、妻が「主人は亡くなってなんかいません。あなたがたに、患者や家族のわずか一パーセントの希望まで奪う権利はないはず!」と言ったという。このように言わずにいられなかったのには、自分たちに対して抑えることのできないほどの憤りがあったのだと、村中さんは考えた。

《思えば、患者や家族のそのときどきの苦痛や不安、怒り、そして希望まで、相手を理解する「対話」の大切さを見失っていたのでした。どうすることもできない現実に慣れてしまっている医療者は、奇跡を信じる患者や家族の思いに立ち止まり、患者や家族の思いを「聴く」ことを軽視して、心の耳をもっていなかったのだと思います。》(P.167~168)

 このことから村中さんは、「聴く」こと、「対話」することの大切さに気づいた。そして、インフォームドコンセントは、患者・家族の思いを聞くことから始めることだと書いている。

 

* P.174の「病院のなかの管理者の役割」とあるが、管理者とはどういう人を指すのか?

 

 村中さんはさらに、今、看護師がさかんにチャレンジしている看護師のスキルアップのことについても述べている。

《いま、看護師の間で盛んに、専門看護師や認定看護師に関心がもたれ、皆こぞってチャレンジしているといいます。たしかに看護師としてスキルアップを図るというのは素晴らしいと思います。看護師も修士や博士を取得する時代になり、医師のパートナーとして患者のキュア・ケアを対等に議論するうえでは、頼もしく、重要な自己投資だと考えます。しかし、「現代社会の医療や介護に対する不安を抱える患者や家族の現実に、誰がどのように支援するか」という、今後の社会での役割を視野に入れたキャリアアップでなければ意味がありません。看護師は何のためにレベルアップを図っているのかを、じっくり立ち止まりよく考える必要があるように思います。》(P.175~176)

 

・「気づいて、察して、つないで、紡ぐ」が、メッセンジャーナースの発案者である村松静子の言葉。だが、これを実践するには、まず患者と家族のことを知らなければならない。どうしても「対話」が必要となる。(P.187)

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