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2016年6月13日 (月)

「父の遺した戦中戦後―近衛文麿主治医・岡西順二郎の日記」の著者、岡西雅子さんから・・・『メッセンジャーナース――看護の本質に迫る』を読んで ⑧メッセンジャーナースたちの思いを覗くと・・その2

・中村義美さんは、いくつかのエピソードを紹介している。

①末期の肺がんのAさんは五十代の女性。ひとり娘Bさんは母を自宅に引き取り、ギリギリまでいっしょに暮らしていた。介護をはじめたころは不安と緊張の連続だったBさんだが、介護に少しずつ慣れて、一日一日を大切に過ごしてきた。

 そんなある夜、突然、呼吸困難になったAさんは、救急車で病院に運ばれ、翌朝早く、息を引き取った。「ありがとうございました」と中村さんにお礼を述べたBさんの言葉には、看護師に対する感謝というより、自分自身がよく頑張ってきた、という満足感に満ちた響きがあった。中村さんは、「療養者・家族が主役、看護師はあくまで黒子」ということを学んでいた。看護師は、本人・家族の自立を陰で支える「必要な時に必要な看護を必要なだけ」するということを、看護の核としている。

② Cさんは、くも膜下出血、完全球麻痺。胃瘻を作って流動食を入れている。医師は、在宅での介護は無理、と病院を紹介したが、その病院を見学した息子は「とても父を預ける気にはなりません」と自宅に連れ帰った。主治医からは、肺炎を起こす恐れがあるので口からの食事は禁止されているのに、妻は内緒で経口摂取させている。その理由を妻に問うと、「口から食べてこそ、人間は生きている意味があると思う」ときっぱりと答えた。

 その様子を見せてもらうと、Cさんは実に慎重に、小さな杯の湯をほんの少しずつむせることなく飲み下していった。中村さんは、《目から鱗とはこのことでした》と記す。

《私たちは、妻の思いを汲もうとせず、主治医と一緒になって頭から経口摂取は無理・無謀と決めてかかったことを深く反省しました》(P.193)

 そののち、この患者は胃瘻を閉じて経口で食事が摂れるようになったという。このことを通して中村さんは、《療養者・家族の思いを洞察し、医師に伝えることは、看護の本来の機能でありもっとも重要な役割であることを再認識しました》と書いている。(P.194)

③ 中村さんは、Dさんからこのような発言を聞いた。《舌がんの術後、苦痛の一番激しい時に「看護師は治療第一主義で、患者のつらさや将来の不安にまったく無関心であった」》(P.195)

しかし、Dさんは二回目の手術を受けた病院では、看護師に励まされたという。「リハビリとは普段していることをするのですよ」「一年後に外来に来られた患者さんは、ほとんどの人はしゃべれるようになっていますよ」と。このことから知り得たのは、《患者に勇気を与えるのは慰めの言葉ではなく、患者の心に火をつけるヒントとか情報を提供すること》(P.195)

④ 末期のすい臓がんで余命三か月と宣告されたEさん。Eさんの今後について、家族の間で不安、葛藤、迷いがあったと想像されるが、大切なのはEさん自身の考えだ。ゆっくり話を聞くうちにEさんから本音が出た。「検査も治療もいらない。病院より家にいたい」。さまざまに準備を整えて、Eさんの在宅緩和ケアがスタートする。飲食店の三階にある自宅に帰り、子供や孫といっしょに穏やかな生活をすることができた。Eさんは、「子どもたちはもちろん、娘の夫、息子のお嫁さんたち皆がよくしてくれて本当に幸せ」とにこやかに語った。

 メッセンジャーナースのしたことは、Eさんの本当の気持ちを聞き出し、長女が退院後、通院するK病院の看護相談室に行くとき同行しただけ。

《メッセンジャーナースは、必要な時に必要なこと必要なだけ行えばよいのです。個々の価値観や願い、その人らしさに着目し、それを「伝え、叶える」ことに特化した看護サービスをめざしています》(P.198)

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