【健康ジャーナリスト 原山建郎の連載コラム】「つたえること・つたわるもの」N0_192 「平凡な日常」を切り捨てずに、「深く大切に生きる」ということ。
去年(一九八五年)の五月、体調を崩した時、私はいろいろな人におせわになった。二十日間、大阪で粉ミルク断食療法を受けることになった私を、強力にバックアップしてくださった主婦の友社「わたしの健康」誌編集長の原山建郎氏も、その一人である。(中略)大阪に滞在する私を、氏は早速見舞いに来てくださった。その時、何かと雑談したのだが、雑談の中で彼はこう言われた。
「人間には、決して他の人に代ってもらえないことがあります。例えば呼吸すること、食べること、動くこと、そして考えることなどです。これは自分自身が負うべき責任です」
なるほどと私は思った。自分がいかに面倒臭いからといって、呼吸することを人に代ってもらうわけにはいかない。食欲が進まぬからといって、他の人に食べてもらって命を維持するわけにはいかない。運動不足を解消するための散歩や体操を、代ってもらってすますわけにはいかない。考えることも、また同様のはずである。
だが人間、はたしてこれらのことを、すべて自分の責任と受けとめて、生きているだろうか。よくよく考えてみると、呼吸すること、食べることはともかく、自分の考えることを自分の負うべき責任として、生きている人がどれだけいることかと思う。
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