10年前の虹色救急箱 Vol.28『バンクーバー・オリンピック・メダルのはなし』・懐かしい話がいっぱい!思い出してみるのも良いですね。
Vol.28 『バンクーバー・オリンピック・メダルのはなし』
虹色救急箱にいつも素敵なメッセージをありがとうございます!フランスと東京でパティシエの修業をされた介護士さん、お料理好きな方々と話が弾みそうですねえ。(私もマカロン大好きです!)
そしてフランスと言えば!現在冬季五輪開催中のカナダにはフランス語圏、ケベック州がありますね。カナダの公用語は英語とフランス語の2カ国語なのです。。。
さて、オリンピック・メダルの話です。
皆さまもテレビなどでチラッとはご覧になられましたか?
個人的にバンクーバー五輪のメダルは、ワンダフル(!)な芸術作品だと思います。カナダ先住民のネイティブ・アート(先住民の芸術)が施されたジュエリーは、カナダの特産品であり高価で価値あるものですが、まさにそんなネイティブ・ジュエリーのようなメダル
だと一目見て思いました。(え?
おせんべいみたい?)
バンクーバー五輪のメダルのことを少し検索してみると、2010年2月16日にVoice of Americaに掲載されたDavid Byrd氏の記事とKane Farabaugh氏のリポート映像がありました。
全部で1014個(※615個がオリンピック用で、339個がパラリンピック用)を約34名で2年半かけて仕上げた物凄い力作!一個のメダルが約500~576グラムあり、オリンピック史上一番重いメダルだそうです。(※一個約1700ドル
なので、現在のレートで換算すると約15万円)
そして、オリンピック史上一番重いメダルにはこんな秘密が隠されていましたよっ。
第一に、史上初、それぞれのメダルが「ジグソーパズル」の1ピースようになっており、同じ図柄のものがなく、全てを組み合わせると大きいネイティブ・アートが完成します。615個のオリンピック・メダルを組み合わせると、ネイティブ・アートにも頻繁に登場するシャチ(killer whales ※複数形)の図柄が完成し、339個のパラリンピック・メダルを組み合わせると、ネイティブ・アートの象徴であるraven(ワタリガラス)の図柄が完成するとのことです。 ネイティブ・アートに登場するワタリガラスには、「障害に打ち勝つ、克服する」という意味があるそうです。(注:ネイティブ・アート、ワタリガラスに関してはvol.24とvol.25でも少し触れているので、読まれていない方は是非読んでみてくださいね!)
第二に、史上初、平らではないデコボコのメダルですが、これはカナダの風景・地形を表現しているとのこと。デコボコ具合もそれぞれ違うのかな・・・?
そのような理由から、メダル制作をしたザ・ロイヤル・カナディアン・ミント(カナダのコイン等を作っているメーカー)のスポークス・パーソンは、「勝者は、カナダの一部分を持って帰れるようなもの」と言っています。カナディアン・スピリットてんこ盛りで、なんとも素敵なメッセージがこめられているメダルですっ。また、図柄の全体像が描かれたスカーフも贈呈されるので、図柄のどの位置に自分のメダルが当てはまるのかを確認する楽しみもあるそうです。(う~ん、なんとも粋な配慮です。)
カナダはもともと移民と先住民からなる国なので、カナダの特産品(プリンス・エドワード島など)であるカナディアン・キルトのパッチワークように、多種多様な文化が織り混ざっています。一枚のカナディアン・キルトを構成しているパッチワークのように、このメダルもまた、一つひとつがかけがえのないカナダの一部分を表現しているのでしょう。非常にカナダらしいメダル、素晴らしいの一言です。また、世界中を代表する選手一人ひとりが勝ち取ったメダルを組み合わせると一枚の作品が完成する点は、「世界はひとつ」と言っているかのようです。ブラボー、カナディアン!
バンクーバーでは一般の人々が、この金・銀・銅のメダルに触れたり(表面に傷がつかないよう手袋着用ですが)、メダルを持って写真を撮ったりできる仮設展示場が設けられているのだとか。 史上初のこちらの展示場が大盛況で、4時間待ちの行列ができたそうです。 (チャンスがあれば、一度は触ってみたいかも?
)
それでは日本の皆さま、引き続き「ニッポン、チャチャチャ!」です~。
by天川りを
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