夢は追い求めれば必ず実現する

 「団塊の世代に贈る おやじたちの大航海」プロジェクトから 第2章を紹介します。東堂

 M・T、64歳。
自信に満ちて日焼けした顔から彼の苦悩を測ることはできない。
実際、彼のゆったりした表情の前に
「不可能」という言葉がないような気もしてくる。
彼は靴よりもビーチサンダルが、
スーツよりも海パンが似合う男だ。
そのため「なぜ就職したのだろう」
と直接聞いた仲間がいたとかいないとか・・。
会社に入るというより、
その会社にヨットがあったから入社した
というのが真実に近いかもしれない。
“俺は東大法学部の2番、アイツは政治学部の2番で卒業した”
と豪語した仲間は、
入社して10年もせずに他界した。
労働組合の地方文分会で委員長も務めたが
ガンには勝てなかったようだ。
“それに較べればオレなんか幸せだよ”
が彼の台詞だった。

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